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fm201610180011日に何万人も訪れるフェスで、知り合いに偶然会うというのは難しいようで・・意外とよくあることだったりする。

死ぬほどたくさん人がいるというのに、なぜか会う人にはどこに行っても偶然会う。

そんな偶然を今年の爆混みフジロックでも何回か経験してしまった。

 

 

地元のフェス以外にほぼ知り合いがいない私はフリーダムなので、

変な動きをしていても、ライブを見ながらニヤニヤしていても基本誰にも見られない。

 

でも、私と同じくらいフェスによく行く友達が1人いる。

 

その友達は住んでいるところが違うのに全国どこに行っても会う。

しかもお互いそのフェスに居ることを知らないにも関わらず会う。

メジャーなフェスからマニアックなフェスまでどこにでも出没する。

 

そんな友達ふみちゃんとフジロックで偶然会ったときの話。

 

出会いは、ところ天国の橋の上だった。

 

1人だし知り合い誰もいないし今日はダサいTシャツキメて歩いちゃお!

そんな感じで、苗場をひたすらブラブラしていた1日目のこと。

フジロックの眩しい光景にキョロキョロしながら歩いていると、

サングラスを掛けたヒッピースタイルの女の人に突然名前を呼ばれた。

知り合いがいると思ってなかった私はまったく誰かわからず???という顔をしていると、

サングラスをチラッと下にずらし「私だよお!」とキラキラの笑顔を覗かせたのはふみちゃんだった。

 

わぁ!!ふみちゃ・・

 

あぶなーい!!!

 

男だったら好きになってた。あぶなーーい!!

100トントラックと自転車の出会い頭の衝突くらいの衝撃だった。

可愛すぎるわ!殺す気か!!いっそ殺してくれ!

 

そして、死ぬほどおしゃれな彼女に比べて私は最高の愛すべきダサさを兼ね備えた

バンドTシャツに短パンレギンスというTHEフェススタイル王道マン。

 

現地で作ったというたくさんの友達を連れて歩いてるふみちゃんに比べ、

宿に知り合いが居るにもかかわらず1人のワシ!!

 

Wat’s a DAY!!

 

ふみちゃん「これから何見に行くの?」

ワシ「ドゥフww特にネッスwwとりあえず奥・・奥地に行こうと思ってフヒヒッww」

ふみちゃん「そっかー!私これからグリーンステージに行くんだ〜」

ワシ「アッ、イッスネ!イッスネッッ!!」

ふみちゃん「またあとでどっかで会おうよ〜」

ワシ「ウフゥwもちろんッスww」

ふみちゃん「じゃ〜ね〜!」

ワシ「ッス!ww」

 

 

私はすごい早さでボードウォークをウォークして、気づいたらカフェドパリの土手の上で膝から崩れ落ちていた。

 

 

どうしてこうなった。ワシの心は全身骨折じゃ。

なんておしゃれかわいいんだ。コミュ力も相変わらず・・。

ふみちゃんぱねぇ!あんたこそ本当のフェスマスターだよぉ!そのスキル少し分けてくれ!

 

 

心の全身骨折全治3ヶ月を負った私は、

今年のトレンド赤強めのリップを塗りなおして応急処置を施した。

 

不意打ちで逢うフェスの中の可愛いは凶器である。

 

しかし、今年の私は一味違う。

 

いやいや、まてよ。

こんなこともあろうかと・・とっておきのおしゃれ着を1日分だけ持ってきたんだったぁ!

明日はイケてるフェスガールの仲間入りして苗場歩いて調子あげてくぞ♪

見てろよ苗場!見てろよフジロック20周年!!

ワシに惚れるなよーー!

 

 

〜2日目〜

 

満を持して持ってきたフェス史上最もおしゃれなコーデ!(私調べ)

 

ちょい背中空きTシャツ〜!

デニムのショーパン〜!

ヘンプで編んだハット〜!

 

・・・どや?

 

せせせ背中広めに開いてる服とかフェスでは超おしゃれだかんね!

大冒険だから!日に焼けるし蚊に刺されるし寒いしリスキーだからね!!

 

このショーパンなんかおしゃれすぎてポケットめっちゃ浅いから!

携帯入らないの!落ちちゃうよ!命の携帯!

 

ヘンプのハット!もう響きだけでおしゃれでしょ!

てかヘンプってなんだよ!幻覚見えちゃわないの?

 

そんな装備で挑んだ2日目

 

果たして苗場は私を受け入れてくれるのだろうか・・。

 

自分至上最もおしゃれな状態でふらふらしていると

なんと・・やっぱり会う人には会う!

またふみちゃんに会ったのだ。

 

(キター!!今日はワシおしゃれだよー!!やったぁー!)

 

ふみちゃん「わ〜!また会ったね!!昨日写真とれなかったから写真とろー!」

ワシ「よっ喜んでー!!!(我が生涯に 一片の悔いなし!!!)」

 

 

しかし、喜んだのもつかの間。遡ること数十分前の私は・・・

・・・

・・

 

「 ワークショップ 間伐材でコースターを作ろう! 」

 

(去年失敗したからもう一度コースター作りたいな・・。)

 

「すいません、これやります。」

 

強い日差し、照りつける太陽。

そこにはギリギリの顔でノコギリを振っている私がいた。

発達する上腕二頭筋。止まらない汗。

 

「お姉さん上手いっすね!!」

「アハハハハ!そうですか!?アザッス!ハハハハ!」

 

ギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギ

 

ハァハァハァハァハァ・・・・・・

 

ギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコ

 

ハァハァハァハァハァハァハァ・・・・・・

 

ギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコ

 

そうしてコースターの完成を迎えると同時に、

汗と脂と木くずにまみれた私の顔はラオウのように仕上がっていた。

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

やはり神はこの俺と戦いたがっているのだ・・。

 

ふみちゃん「撮るよ~!」

ラオウ「はーい!!」

 

パシャ☆

 

ふみちゃん「あとで写真送るね!」

ラオウ「うんっっ!!楽しみにしてる!」

ふみちゃん「じゃ、友達待ってるからまたねー!」

ラオウ「うん!写真待ってるねー!」

 

\ピコンッ/

 

お!写真きたきた!今日はおしゃれしたかいがあったなぁ・・

これでやっと友達とのフジロックの思い出がでk・・・

 

 

このラオウにもまだ 涙が残っておったわ・・

 

 

 

あぁ!!しまった!服とか関係無かったんだね!!!

そっちか!そっちだったね!顔ねー!!

 

友達と会うのは嬉しい。嬉しいけど甘く切ない。

 

 

そんな私のひと夏の思い出。

 

フェス、切ない。